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その後のこと



というわけで、前回絶不調になっていたのだけど、このあいだ思い切ってサリーに今の状態を相談してみた。


そうしたらサリーは「出ていくお金と入ってくるお金に差がありすぎて、不安になってるのも大きいんじゃない?」と。たしかにお金が減っていくことに不安を覚えていたけど、無意識のうちに理想の仕事が見つかるまでは無収入でいないといけないんだ、と思ってた。


続いて「とりあえずビザのことは一旦置いておいて、まずは目の前のことから進めていけばいいよ。無理しないで1日3時間とかのパートでも、外に出て人と出会いがあると、また変わってくるかもしれないし」


と、かなり的確なアドバイスをくれたのだった。そうだよね、一気に全部欲しいものが手に入るなんてことないし、仕事もできることならなんでもやって、とりあえずで働きながら別の仕事探してもいいよね、と。


「つかさは真面目で考え方が0か100すぎる!真ん中真ん中!」と笑ってた。


ということで、次の日から行動してみることにした。


昼前に起きて、朝ごはんを食べて外の日差しを浴びた。来てから間違いなく一番暖かい日で、いつものダウンコートは封印。軽い足取りで駅までウォーキング。


ダウンタウンに着くと、とりあえずよく行くエリアで、求人の募集をしてそうなスーパーやレストランを見てまわる。気になったところはメモ帳に残して帰ってから求人情報や、評判を調べることにする。


ひとつ、よく通るスーパーやレストラン、カフェがひとつになった複合施設を通った。置かれてる食品も鮮やかでピカピカに光っている店。ブロッコリーが意外と安かったからレジに持っていくと店員さんが「これはブロッコリーニ?それともブロッコリー?」と聞かれて違いが分からなくて「どこが違うの?」と聞き返してみた。そんなうちにとなりの従業員の人も会話に入ってきて仲良く?なって、「日本から来たばっかりで〜」とかすこし立ち話をする。そのまま建物を出たのだけど、「今ここで人を雇ってるか聞くべきじゃなかった?!」と気が付いた。


恥ずかしかったけど勇気を出して店に戻ってさっきの親切な女性スタッフに話しかけた。すると彼女はマネージャーを探してきてくれた。しばらくして現れたマネージャーはあんまり親切ではなくて、とりあえずウェブから応募してくれ、と言われたけど、それを彼女に言うと彼女の連絡先をポストイットに書いてくれて、「内部で何か求人が出たら連絡するよ」と言ってくれた。


家に帰ってさっき買ったブロッコリーを茹でてながら彼女に「さっきはありがとう」とメッセージを送ると「もちろん!外国人同士助け合わないとね!」と返信をくれた。


寝る前、昨日サリーが「つかさは私にもはっきり気持ちを伝えられてるし、もともとしっかり自分をもっているから、負けないで」と励ましてくれたことを思い出した。

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