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夢は予定通りにならなくてもこねくり回して微調整


2月になった。 このブログのいちばん最初の記事で私が運営していると書いていたマガジンは「シスターマガジン」という。「女の子たちが姉妹のように語り合える場所を」がテーマだ。それが春にリニューアルオープンすることになった。私のこのブログも個人サイトではなくて、そちらに移そうかと考え中。


だからここ数日はシスターの再開に向けて、けっこう忙しく準備をしている。サイトはまだリニューアルオープンしてないけれど、SNSアカウントで頑張って文章を書いているのでぜひ見てみてみてね。 ツイッター、インスタグラム @sistermag_jp


実は、前回の記事でこの病んだ貧乏生活の第一章を終えられた気がしていていて、ここ数日、私にしては穏やかな日々を過ごしている。このあいだ行った病院と、そこで処方してもらった薬が合っているのも大きいと思う。


そしてなによりも、迷子になっていた以前の自分をまた見つけたからだと思う。


今詳しく書くことができないけれど、私は就活をしている最中に詐欺、もしくはもっと酷いものに遭った。そして3年ほどの時間をかけて身体的にも、精神的にも壊された。


正社員として就職をすることがなく、キャリアがない私はこれからどうやってお金を稼いで生きていこうかと考えた。そんなときに思いついたのが、文章を書くことだった。スポイルされていた3年の間、唯一行っていたのが書くことだったからだ。シスターや私たちの活動は文芸誌やネットメディアで取り上げてもらったこともあって、正社員としてのキャリアがなくても、今の私の中では一番「キャリア」があるものだった。


そして私はアルバイトをしながら、書くことを仕事にしてお金を稼ごうとした。仕事を下さいと色々なところに連絡をしたりしたし、困っていることを察して仕事を紹介してくれた人もいた。けれど、アルバイトとのスケジュールがうまく合わなかったり、なにより、どれだけ打ち合わせに呼ばれても、実際にお金になる仕事が入ったことは本当に数えるほどしかなかった。仕事を受けると返事をすればギャラを教えると言われたこともあった。


それでも辞めるわけにはいかなかった。心身を患っていて、フルタイムで正社員になるような働き方ができない自分にはそれしか残されていないと思ったからだ。そうして私は自分のことを守ろうとしていた。


マガジンを始めたころ、もうひとりの創始者と「私たちこれを仕事にしたいわけじゃないから、全力を注ぐことはできないよね。編集者とかライターになりたいわけじゃないし、それぞれ他にもやりたいことがあるよね」と話していた。


それがどうだろう。追い詰められた私は自分にはもうこれしか残っていないと思い、唯一の「キャリア」にすがろうとした。そしてそれがいつのまにか自分を追い詰めていたのだった。

少し前、ひとまわり年下の女の子と話す機会があった。その子はかつて私が友達と「他にやりたいことがあるよね」と話していたようなことを純粋に追い求めていた。 そこで、はっとした。私もそうだったはずなのに、なんで今こんなふうに生きているのだろうと。私はライターだけになりたいと思ったことはない。書くことは私にとってとても大切なことだけれど、それは私を構成するいくつかの要素のうちのひとつであるはずだった。なのに、それひとつだけで生きていこうとしたから、おかしなことになったのだ。


そして今、私を追い詰めていた状況の変化も少しあって、やっと詐欺に遭う以前の自分のことを思い出しつつある。 物語を作りたい。映画に出たい。映画をつくりたい。被写体になるのも好きだし、目立ちたい。 私はそういう人間だった。でも、心身を病みながら必死にライターとして生計を立てていこうとしているとき、そういったことへの情熱、自信は消え失せていた。自分はもともとそういうことに向いておらず、もう一生以前のように夢を追うようなことはないのだろうと思っていた。 でもそんなときでも、「なりたい」と思っていた頃の記憶だけが残り、諦めてしまうことへの罪悪感があった。長年の夢、自分との約束を破ることになるからだ。


だけど少し状況が改善し、少しずつ健康になってくるとどうだろう。 ああいう物語が作りたい、〇〇に出たい、〇〇に行きたい、そして以前は思わなかった、小説を書いてみたいという気持ちにまでなった。 私に才能があるのかは分からない。ただ、そうしたいという以前の気持ちがやっと戻りつつある。少しずつ血が通っていくように幸せを感じられるようにもなってきた。


私は、どこまでも弱く、本当に強いのだと思う。普通ならもう諦めてよさそうなところを、まだアーティストになろうとしている。 忘れていたが、私は本当は、gleeのレイチェル・ベリーのような女なのだ。 そして、今の私は良い意味でも悪い意味でも、すごく自由だ。安定した収入とか、失うものを持っていないから。


さあ、これからどこへ行こう。何をしよう。


海外に行くという計画は変わっていないから、目下の目標はお金を貯めること。そして、今はその先の生活のことを考えるとワクワクしてくる。私にはまだ、夢を追いたいという気持ち、それを実行しようとする力があったのだから。


以前より自分をいたわり、信じて、ゆっくり前に進んでいきたい。

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