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立ち止まってみた日のこと



新しいバイト先で働き始めて一ヶ月と少し経った。

どうしてるかというと、今にも仕事を辞めたくてしょうがない。バンクーバーに来てからというもの、薄々感じてはいたけれど、日本出身の人たちの労働力が安く買い叩かれてる場面を目撃することが本当に多い。日本のハードワーク文化を知っている経営者や雇い主からは安い賃金で文句を言わず勤勉に働くと思われているし、蔑視されてる。私もその一員だ。そのことが本当に本当に嫌になる。


今の仕事には慣れてきて、ミスをすることもほとんどなくなってきたけど、相変わらずオーナーはとんでもないコントロールフリークだ。言うことがコロコロ変わるし、今日は理不尽なことで怒鳴られてそれに耐えられず、そのまま店を飛び出して辞めようかと思ったくらいだ。


というか、あまりにも許せないので「昨日は〇〇しろって言いましたよね?今怒鳴った理由はなんですか?」と問い詰めようと固く決意してたらいつのまにか先に帰ってやがった。


でも今の職場でそういうふうに怒鳴る人はそのオーナーだけなので、やっぱりおかしいんだと思う。


正直私は怒鳴られることがトラウマになっているし、いくらオーナーの機嫌が良い時でも怖くてもう話す気はしない。


なのに向こうは私がフレンドリーじゃない、みたいなことを言ってくる。自分より仕事上で立場が上の人に怒鳴られた後にその人と楽しく会話なんて、できるわけがなくないか。


第一、最低賃金しか払ってないうえ、本来は従業員用のチップまで横取りしておいて、何を言ってるんだか。しかもクレジットカード会社に店が払う手数料もなぜかチップから引かれてる。こっちが何も知らない外国人で、ものを言わないワーホリだと思ってやりたい放題だ。


…という感じで久しぶりに更新したら、しょっぱなから今の仕事の愚痴になってしまった。


最近はずっと仕事で嫌な思いをしていて、めまいがしたり、ストレスで少し体調が悪い。新しい仕事を探すまでの生活費…と思って働いているけど、そうすると新しい仕事を探す時間や気力がどんどんなくなっていく。


もしかしたらスッキリと辞めてしまう方がいいのかもしれない。その勇気はまだないのだけど。


と言いつつも、今日オーナーが途中で帰ってなかったら「さっき怒鳴った意味を教えろ」と問い詰めて辞めてたかも。


また仕事の愚痴になってしまった。


最近なにもかも上手くいかない気がして本当に落ち込んでる。こんな時期だからしょうがないと分かっていても、やっぱり思うようにいかない日々が本当にもどかしい。


そんな中でなぜブログを更新する気になったかというと、昨日自分の過去のブログ記事を読んで少し励まされたからだ。


https://note.com/scarletblue/n/n074ef13fa2d0


この記事で有害な親との関係を断ち切ろうとしていて、ああ、そうだったよな、と今更だけど思い出したのだった。


今やすっかり生活に追われていて、もはや親のことを考える余裕もないくらいだけど、この時は家から出るのに、本当に必死だった。


でも今思うと出発の直前に詐欺事件の加害者が突然コンタクトを取ってきたり、家の中で罵り合いが毎日起きていたり、本当にひどい日々で、ちゃんと出発できるかさえすごく不安だった。


でも私は無事家を離れて、ひとりでちゃんとこのカナダの地を踏んだのだ。


トロントの空港で飛行機から降りた時に見た夕陽や、寒い中重い荷物を運んで乗ったタクシー、泊まったホテルで食べた夜ご飯、今でも全部鮮明に思い出せるくらい、感動的な体験だった。


本当に本当の意味で、自分だけの人生を歩みはじめた日だった。


もちろんその後はコロナでどんどん色んなことの雲行きが怪しくなって、私は渡航前から履歴書を送っていて、働けるものだと信じて疑わなかった仕事を得られなかった。


結局なんとか見つかった仕事を追ってバンクーバーに来てクビになり、次に見つけた仕事もまたクビになり、今に至る。


だけど書きたかったのは、それでも私は自分が立てた目標をちゃんと達成しているよ、ということだ。


こちらに来てから半年以上経つけど、親とは連絡をとっていないし、私一人でお金を稼ぎ、暮らしてる。たったそれだけのことかもしれないけど、それが今までどれだけ難しかったことか。


もちろん自分に厳しいところはあって、今の自分の状態には納得がいってないし、もっとああするはずだった、こうするはずだったのに、という思いは常にあって消えない。


今の状況だって許せないことばっかりだけど、それでも一度立ち止まって自分のことを褒めたいと思った。


私、よくやってるよと。自分を自分で食わせて、家賃も払って、すごくよくやっているよ、と。


前に書いたか分からないけど、自分のやることって、世界で一番すごくないんだよね。いくら目標を達成しても、それが当たり前で、軽く流して急ぎ足で次に行ってしまう。


でもそうやってばかりいると本当に疲れてしまうから、たまには立ち止まって自分を褒めることも大事なのだと思う。


こんな状況でこの先どうなるのか私にはもう全然分からないんだけど、それでもやれることをやっていくしかないよね。


…またストイックな感じのエンディングにしてしまった。でも本当に、今こうして生活してるだけでじゅぶんなんだよね。特にこんな時は。みんなもね。



こちらに来てから初めて行ったガスタウン。夏は綺麗。

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